Dizzy Mizz Lizzy【Alter Echo】レビュー

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傑作です。間違いありません。デンマークの国民的バンドDizzy Mizz Lizzyの4年ぶり、再結成2作目、通算4作目のアルバム。
Dizzy Mizz Lizzyといえばキャッチーでテクニカル、陰か陽で言ったら陽、爽やかさも漂う聴きやすいバンドなイメージですが、今作は明らかに異質。今まで以上にシリアスでアーティスティックな作風です。
いうなればダークサイドなアルバムですが、ヘヴィさと哀メロ、ティム・クリステンセンの聴きやすいボーカルがすんげえ次元でマッチ。インタビューから、やはりティム主導で作成されたようです。彼のソロ作は結構シリアスな作品もあるので納得。
全員テクニカルなバンドで、変拍子や、やってみるとわけわからんブレイクなんかも自然に聴かせてしまう実力があります。今作は今まで以上に曲優先といった印象。私はギターしかわかりませんが、やってることはシンプルなのに、こんなにも芸術的な作品ができてしまうのかと久しぶりに衝撃を受けました。特にアルバム後半を締める組曲は感動。
もちろん今までとは違った実験的な作品なので、昔ながらのファンの中には賛否両論あることでしょう。今どきストリーミングで曲単位でしか音楽聴かない、集中して聴き続けられない人には途中で飽きの来る作品かもしれません。しかしこのAlter Echoという作品はアルバム単位で評価をしなければなりません。確かに曲単位で見れば過去の名曲には及ばないかもしれませんが、アルバムを一つの作品として見たとき、私にとっては最高傑作です。
新型コロナの影響で来日が飛んでしまいましたが、きっとまた来日してくれるので耐えて待ちます。

1.The Ricochet
イントロ

2.In The Blood
ヘヴィで轟音なギターに今までとの雰囲気の違いを感じました。メロディはキャッチーさを抑え気味ながら聴きやすくまとめているのが流石。

3.Boy Doom
やはりヘヴィだけど彼ららしいメロディ。哀メロ美しい。ギターはヘヴィだけど、刻んだりするわけでないので、ゴリゴリのメタルではなく一般人にもアピールできそうか。そんでなかなかの名ソロ。

4.The Middle
悲哀たっぷりの歌唱。ティムは歌も上手えなあ。シリアスな雰囲気たっぷりの演奏に泣きのソロ。

5.California Rain
ここだけちょっといつもの感じが。なんでかと思ったら歌い方だと思う。ヘヴィだけど他のアルバムでも違和感ないかも。リーダートラックっぽい。

6.Amelia – Part 1: Nothing They Do They Do For You
組曲の開始。もう期待しかないイントロ。ギター重ねまくりでライブどうすんだろうと心配になりまふ。ギターに歌に、ティムの独壇場。

7.Amelia – Part 2: The Path Of Least Existence
静けさから一転してメタルバンドぽい。前の曲からの入りが超かっけえ。このアルバムらしい轟音とリフとメロが詰まった曲ソロもいいけど、その後のリフが気持ち良すぎ。

8.Amelia – Part 3: Lights Out
また一転して哀メロ。このジェットコースターのような起伏が組曲の醍醐味だよね。しかしなかなかのギターアルバムだなあ。

9.Amelia – Part 4: All Saints Are Sinners
クライマックス。ただのコードストロークがなぜこんなにかっけえのか。歌もソロも美しい。帯にある、「美しき轟音の闇」とか厨ニ臭い煽りは全く間違ってない。

10.Amelia – Part 5: Alter Echo
アウトロ。アルバムのイントロにつながるので無限ループできる。満足しました。